⑨食生活について

食生活について:カルテ1

生後1ヶ月の赤ちゃんがいます。
食事制限はしていないが、自分が小麦、卵、大豆アレルギーがあり体質が遺伝していると思うので心配です。授乳によって赤ちゃんにアレルギーが出ることはありますか?授乳期の食事は制限した方がよいでしょうか。

母乳110番より

今、お子さんやママに症状がなければ気にしなくて大丈夫と思います。
予防を考えるのなら、毎日、そればかり食べないように気をつけるのはどうでしょうか。卵や小麦が意外とたくさんの食品に入っているので、卵そのもの、小麦そのもの、大豆そのもの以外に加工品にも気をつけないと、同じ成分を連日摂取する、いわゆる「ばっかり食べ」になってしまうため、そこに気をつけるとよいと思います。卵と小麦と大豆を食べていいですが、「毎日食べない」「1度にたくさん食べない」ようにするのです。
また、赤ちゃんのお肌は洗いすぎないようにしましょう。せっけんを使うのは1日に1回まで。入浴後、保湿剤をぬると予防になるそうです。

食生活について:カルテ2

生後2ヶ月の赤ちゃんがいます。
私はケ―キが大好きで、以前はよく食べていましたが、今は洋菓子系はがまんしています。授乳中は、甘いものや脂っこいものはとらないほうがよいでしょうか。

母乳110番より

「これを食べてはダメなのだ」と考えずに、おっぱいの様子を見ながら考えるとよいと思います。とくに困らなければ、少しずつ食べてみてもよいのではないでしょうか。もう少しするとおっぱいも安定してくる時期ですし。
どのくらい食べると調子が落ちるのか?どこまでなら大丈夫なのか?食べて観察して、好きな食事も楽しみながら授乳生活を続けることができます。「食べすぎたかな?では次回はもう少し少なめにしよう」などと、調節できるようになります。ケーキを食べても大丈夫な人も多いようです。個人差があります。
また、「よくかんで食べる」「体調のいいときに食べる」「ケーキや脂こいものは、朝か昼に食べる」「食べたあと、よく動いて発散する」「脂こいものは消化を助ける大根おろしと一緒に食べる」「夜はケーキや脂こいものはできるだけ避ける」など、食べ方や食べるタイミングでも、大丈夫になったりします。少しずつ、試してみてくださいね。

食生活について:カルテ3

生後5ヶ月の赤ちゃんがいます。
先日、乳腺炎で受診した母乳外来で「ママ自身の栄養が足りないから乳腺炎になる」と言われてショックです。
確かに子どもが生まれてから忙しくて三食しっかり食べることが減りました。それに、おっぱいが出過ぎるのが怖くてご飯を少なめにしたりしています。でも和食中心の食事で野菜もちゃんと食べています。食事は何を食べればよいのでしょう?

母乳110番より

乳腺炎のいちばん多い原因は、疲労や睡眠不足だそうです。
栄養だけが原因とは考えにくいので、まずは疲れをとり身体を休めることだと思います。家事や育児で忙しい日常の中ではむずかしいかもしれませんが、栄養成分よりもむしろ消化吸収だと思います。胃腸が疲れていると、消化吸収する力も落ちます。消化吸収には、休養と、気持ちの問題が大きいです。1日1回だけでもゆっくり食事がとれるように工夫してみましょう。

・前の晩に作ってトレイに全部並べて冷蔵庫に入れておき、翌朝はチンして食べるだけにしておく
・他の家族に作ってもらう。出して片づけまでやってもらう。ラクチン食事タイムを週1回は作る
・月に1回、1時間でもいいので赤ちゃんを預けて外食させてもらう

こんな工夫をしている他のママの例もありますよ、とお話ししてみたところ、「外食なんて夢かと思っていましたが、月に1回だったらそれを楽しみにがんばれるかもしれません。母に頼んでみます。週1回のパパの方は私の教育しだいかな」と電話口で笑ってくださいました。きっとご自分なりのストレス発散法を見つけられたと思います。