私たちが踊るわけ。
11月3日「全日本おっぱいサミット」動画出品!につき再掲載します。見てね~。
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PART1:竹中恭子(たけなか きょうこ)
私は『おっぱいとだっこ』という本の著者です。
この本の初版が出た当時の時代、タイトルに対して結構な反対意見がありました。
「母乳育児、に置き代えてはダメなのか?」
「おっぱい、なんて恥ずかしい。違う言葉に出来ないか」
それに対して私は「おっぱいは、液体のことだけを指すんじゃないのです。
栄養の話と思ってもらっては困るのです。
ママの肌ざわり、温かいぬくもり。
抱き上げて身体が持ち上がる感覚もすべて含めておっぱいなんです。
おっぱいとだっこは一つなんです」と、訴え続けてきました。
それは人が人として育ち生きていく上で、普遍的な、大切なことでもあります。
だからこそ、本に書きました。
でも、こういう感覚的なことを理解してもらうのは、なかなか難しいことです。
そこで、育児なんて興味ない、ましてや母乳なんてもっと関係ないと考える人たちでさえも見ただけで伝わるようなパフォーマンスをしよう!そう考えました。
そのためにはちゃんと創らないとダメだ。
魅せるプロに依頼しよう。
しかも授乳のことが分かっている人でなければ、きっと創れないだろう。
そう思ってなつみちゃんに振付を依頼しました。
PART2:鈴木夏未(すずき なつみ)
「おっぱいシスターズ」の振付の依頼があったのは、1年前の夏です。
私は授乳中です。独身時代からアイドル風歌手をしています。
じつは結婚や出産は隠し、産後の育児が落ち着いたら何食わぬ顔でアイドルステージに立つ予定でした。
産前は育児なんてチョロいと思っていたからです。
でも産後の現実はそうもいかず、育児と家事に追われていたのですが、やっぱりアイドルソングが歌いたくなりました。
息子が0歳の頃に子連れライブを開催。
(途中でぐずった息子をスリングに入れ授乳しながら歌いました)
モーハウスで授乳服アドバイザーとして働きつつ、ライブなどの活動も続けたいけれど自分に無理をしたくないのでBlogのみ続けています。
ですから、授乳のプロでもあり、授乳服を選ぶプロでもありアイドルとして人前で歌ったり踊ったりのプロでもあります。
とても珍しい立場だと思います。そんな私でも、この振付の依頼は難しいものでした。
ものすごく短いのを創ったのに「長い」。
ものすごく簡単な振付にしたのに「そんな難しいの、覚えられない」。って恭子ちゃんが言うんだもん(笑)
そこで、踊りはどんどん短くなり、けっきょく1分半に。
そして、振付はどんどんシンプルになっていきました。
ご覧になるとお分かりのように、この踊りは、だっこやおんぶ、それに授乳ハート、乳房マッサージなど、子育て中の女性の喜びや美しさをイメージしています。
実際に子どもをスリングに入れて抱っこしながら踊ることが出来るので、大人がひとり身で動作する時は間が開きすぎるように感じるかもしれませんが、子どもの重さがかかっている状態でも動ける速度での振付なのです。
赤ちゃんをスリングに入れてママたちに皆で楽しく踊っていただけるといいな、と思っています。
PART3:水戸川真由美(みとがわ まゆみ)
講演会の前座パフォーマンスに出てくれない?と「おっぱいシスターズ」への出演依頼があったのはイベントの10日くらい前。リハーサルの3日前です。
たまたまスケジュールが空いていたこともあるのですが、即、了解したのは恭子ちゃんと母乳110番の活動のことをよく知っている仲だったことに加えて「私がダンスしているのを知っているから頼んだのだろう」と思ったからです。
私は近年特に産後ドゥーラや日本ダウン症協会の理事として、「心のボ―ダ―をなくそう」をテーマにさまざまな活動をしています。
そのひとつに、ダウン症のある息子達との親子ヒップホップダンスがあり、ステージで踊ったりもしています。
てっきりそれ繋がりの依頼だろうと思って引受けたのですが、実際は恭子ちゃん、そっちは何も知らなかったみたい(笑)。
私も彼女が言う、母乳育児支援の難しさは、とてもよく分かります。
言葉で伝わりにくい部分をパフォーマンスで表現できないか。
おっぱいとだっこのことを育児世代に向けてだけではなく普通の人にも広められないか。
エンターテイメントの世界に出てそれを実現できないか。
その願いに凄く共感したので、イベントへの出演も動画の配信もOKしました。
PART4:3人からのメッセージ
3人で授乳服を着て一緒に踊っていると、とても楽しいです。
観た人に「3人ともいい表情していたね」と言われたけれど、踊っていると自分の子育ての頃を思い出して何だか癒されるような・・・。
特にだっこの振付を踊っている時は、不思議と優しい気持ちになります。
もうあの日は来ない(授乳中の1人を除いて)けれど、だっこの感触がよみがえってくるのです。
つたないダンスではありますが、これからもたくさんの皆さんに向けて、見えない何かが伝わるように願いながら、踊っていけたらいいなと思っています。
2017年8月