『ちょっと理系な育児 母乳育児編』

『ちょっと理系な育児 母乳育児編』

牧野すみれ(著)
(京阪神エルマガジン社)

“しなくていい苦労をしないための秘策”がいっぱい!
夜間授乳の大切さ、母子同室の方が育児がラクになる理由など科学的根拠ありまくりのこの情報を入院前に読んでおきたい一冊

推薦者:すずきともこ

世の中にあふれている母乳育児への「迷信」を、ばっさばっさと切り開く!
そして、科学的知識に裏打ちされた母乳育児の方法を伝える本。
著者の牧野すみれさんは科学者で、二児の母。

牧野さんは育児情報を探してWHO(世界保健機関)の母乳育児のガイドラインにたどりつき、衝撃を受けたそうです。200本以上の論文をもとに、「圧倒的な質と量の科学知識」が書かれていたからです。

そのガイドラインを参考にして母乳育児をしたら苦労が激減、ラクにできたのです!!

母乳育児の科学知識。それが、日本には広まっていない。しなくていいはずの苦労をしているママたちがいる。なんということでしょうか!!

驚いた牧野さんは、ブログ「ちょっと理系な育児」 (rikei-ikuji.com)で母乳育児の科学的知識を発信。そして、本を出版されました。

母乳育児の「迷信(科学的根拠のない、誤情報)」はたくさんあります。たとえば、「1日8回以上飲んだら母乳不足」「母乳のみで育つとくる病になりやすい」「母乳のみで育つと鉄分不足で貧血になりやすい」「1歳を過ぎて授乳するのはよくない」「母乳は虫歯の原因となる」などなど。どれもよく聞く説ですよね。でも、迷信なのです!

ところで、海外の文献ではおっぱいマッサージは疑問視されているようです。マッサージしなくてもいいと思いますが、私は日本の「痛くないおっぱいマッサージ」でおっぱいの調子がとてもよくなった体験があります(マッサージを受けた回数は入院中に少しと、おっぱいトラブルのときに数回程度です)。

育児で忙しく、なかなか本を全部読めないときでも、巻末の「一般常識は非科学的?! おっぱいライフ“理想(イメージ)”と“現実(リアル)”早見表」が役に立ちます。月齢・年齢
と授乳間隔などが一覧表になっています。

そこに書かれている言葉、「ちなみに授乳間隔がきっかり3時間おきになる日は永遠に来ません(キッパリ)。」に、吹き出しました。本当にそう!私も4人の子に授乳しましたが、きっかり3時間おきになった日はなかったです(個人差があると思いますが)。

他にも、夜間授乳の大切さや添い乳の方法、吸い方や抱き方、母子同室のほうが育児がラクになる理由など、科学的根拠をもとに解説が載っています。

「これでいいのかな?」と迷ったときに、不安を解消して、自信をもって育児方法を選ぶヒントになる本です。

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