『育児は生き方 〜増補新版 気持ちがスーッと楽になる母乳育児入門〜』
鵜瀞恵(著)
(幻冬舎ルネッサンス)
“やりたいようにやる!おもしろそうだからやってみる!”
今までなかった視点が新鮮。
わたしらしく生きる新しいおっぱい育児の本
推薦者:西川直子
母乳育児について分かりやすくまとめられた本はたくさんありますが、その中でこの本を
お勧めする理由は、「母乳育児がうまくできない、と悩むお母さんに助産師として寄り添う心が伝わってくるから」です。
筆者は40歳を過ぎてから「バイオエシックス(生命倫理学)」を大学で学び、「妊産婦の権利と自己決定―母乳育児をめぐって―」という題で卒業論文をまとめています。
価値観の多様化がすすむ現代の中で、「権利」「自己決定」の考え方はますます重要。
‐どうせ母乳育児をするのだったら、「自分がやりたいからやる」「おもしろそうだからやってみたい」というような”自発性“をともなったほうが、より楽しい(プロローグ「私からのメッセージ」より)鵜瀞さんはそう考えました。
‐私自身、母乳で育てられなかった体験があったから(「私とおっぱいとの出会い」より)。
‐母乳育児とミルク育児のそれぞれの特徴を知って、自分の性格やライフスタイル、育児観に
合っていると感じるやり方で赤ちゃんを育てられればいいのです。(Ⅲ「母乳で育てるか、ミルクで育てるか」)
‐母乳育児は主体性が要求される育児法という意味からも、母乳が出るようにしてほしいとい
う他力本願の姿勢ではなく、自分の責任においてやるから「私のやりたいようにやらせて」という姿勢がなくてはならないでしょう。(Ⅵ「消費者の目で病院を選び、要望を出すことが大切」より)など。
本書には、新しい時代の中で、妊産婦さん、お母さんが「主体的であること」を応援する言葉にあふれています。
その応援と共に具体的で実践しやすい母乳育児の情報がギュッとつまっている点。
特に簡単な離乳食(補完食)の方法が紹介されている点もおすすめ!です。
「育児は生き方」のタイトルに込められた「あなたらしいおっぱい育児」を応援するこちらの本。ぜひお手元に置いて何度も読んでみてください。